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ブラぶラした時に見たこと、感じたことをお届けします

レッドブルエアレースのパイロンの中を見る

千葉で開催されたレッドブル エアレースに行ってきました。

室屋選手の千葉大会2年連続優勝などは、すでに様々なメディアでも報道されており素晴らしい大会になったと思います。
これまで3回開催された千葉大会の全てを観戦させていただいたのですが、今年のコース設定は今までで一番タイトなコースで難しかったのではないかとシロウトな一観戦者ながら感じております。

そんなレースコース設置に欠かせないのがパイロンと呼ばれる三角錐型のゲート。空気をぶぁーと内側に吹き込んで膨らませているんだろうな、くらいしか思っていませんでした。ちょうど子供が遊ぶエア遊具程度のものとしか思っていなかったのですが、今回パイロン見学ツアーに参加して、飛行機が安全に競技できる様々な工夫が施されていることを知りました。



パイロンの高さは25mあり、下部は全体を支え、風があっても変形しないように丈夫な生地が使われています。そして上部はレース機が接触した際に簡単に破れるように、パラグライダーで使われるような非常に軽い素材で作られています。また、生地は縦方向には強く、横方向には弱くなっており、レース機が接触した際に一定方向にのみ破れることでレース機の安全性を保つ工夫がされているそうです。

エア遊具は風に煽られて飛んでいかないようにロープなどで固定されていますが、パイロンはそういう訳にもいきません。
強風になるとレースは中断、中止されることもありますが、少々の風でフラつくようでは競技になりません。
しっかり自立させるためには、単純にぶぁーと内側に空気を送るのではなく、パイロン内部の気圧を一定に保つように制御された送風機が設置されていました。

パイロンの中に入れてもらったのですが、中に入るにはパイロン下部に設けられたドア(蓋?)を開けて入ります。開けっ放しにしておくと、中の気圧がどんどん落ちてパイロンが萎んで倒れてしまいます。スタッフのお兄さんに、「俺がドアを開けて中に入ったら、続いて素早く中に入ってくれ、一旦ドアを閉めて気圧が安定したら合図して再びドアを開けるから、次の人は素早く中に入ってくるように」と言われました。
そんな緊張感の中、スタッフのお兄さんの「GO!」という合図と共に素早くパイロンの中に入ります。エンジンで動いている送風機のせいで中はかなりうるさいです。足下はエア遊具のようにフアフアしていました。
上を見上げると、パイロン先端が目玉おやじのようです(笑)

パイロンは単純な三角錐ではなく、片側は垂直にすることでレース機が通過しやすい形状になっていたり、破れた時はパネル状になった生地がファスナーで繋げられているので、破れたパネル部分だけを交換することも可能とお聞きしました。
レースを安全に、そして円滑に運営するためには様々な工夫や多くの方の努力があって成り立っているということをあらためて感じました。

世界を転戦しているエアレーススタッフの友人は、「千葉大会は世界的にみても観客が多くて、メディアの注目度も高いからすごくやり甲斐があるんだよね」と話していました。機会があればぜひ観戦してみてください。
http://www.redbullairrace.com/ja_JP


*2016年4月に開催されたオーストリア大会のハンガー見学時